住宅ローン保証料とは?費用の相場や返金の仕組みについて徹底解説

基本的に金融機関から住宅ローンを借りるには、保証会社と契約を交わして保証料を支払う必要があります。保証会社は、借主が万が一住宅ローンを返済できなくなった時に、代わりに返済してくれるという役割があります。

しかし、住宅ローン破綻をして保証会社が肩代わりしたとしても、借主の返済義務が消えることはありません。

今回は住宅ローン保証料の必要性や、費用の相場、返金の仕組みについて詳しく解説していきます。 

1.住宅ローンの保証料とは

金融機関はあなたに多額のお金を貸すために、もしものことを考えて保証会社と契約を交わさせることがあります。住宅ローンの保証料は借主が返済金額を払えなくなった際に、保証会社に代わりに返済してもらうための費用です。

しかし、保証会社から住宅ローンの返済保証をされるのは金融機関であり、住宅ローンの借主ではありません。借り手が住宅ローン破綻をしても、借主は保証会社に対しては未返済分のローンを支払う必要が残ります。

金融機関が安心してお金を貸すために必要な費用が「保証料」ということになります。

1-1.「保証料」と「手数料」の違い

住宅ローンを借りるには保証料だけでなく、印紙代や手数料などがかかります。

手数料は金融機関が住宅ローンの契約を行うために、さまざまな事務作業や書類の作成などをするための費用です。

保証料と手数料の違いは、繰上返済時に支払ったお金が戻るか戻らないかということです。返済期間が短くなると保証料は返金されることがありますが、手数料は一切手元には戻ってきません。

2.保証料の支払い方法

住宅ローンの保証料を支払う方法として、以下の2つがあります。

  • 一括前払い【外枠方式】
  • 分割支払い【内枠方式】

それぞれの方式で特徴が異なり、借入期間や借入金利によって最適な支払い方法が変わります。支払い方法の仕組みやメリット、デメリットを理解して、自身の返済プランに合った保険料を支払うことがポイントです。

2-1.一括前払い【外枠方式】

住宅ローンを借りる時に保証料を一括で支払う方法を「外枠方式」といいます。

返済年数が長い時や住宅ローンの適用金利が高い場合は、「内枠方式」よりも返済総額が少なくなります。

しかし、一括で多額の保証料を現金で支払うため、一時的に大きな金額が必要になるというデメリットもあります。「外枠方式」は自己資金に余裕があり、住宅ローンの返済期間が長い借り手に適した支払い方法です。

2-2.分割支払い【内枠方式】

借入時に保証料を分割で支払う方法を「内枠方式」といいます。保証料を住宅ローンに組み込んで支払うため、頭金がなくても借入できるのがメリットです。

しかし、通常の利率に0.2%を上乗せした金額を支払っていく必要があるため、返済総額が「外枠方式」より、高い返済額になるというデメリットも存在します。

「内枠方式」は、自己資金が少ない人に適した支払い方法です。自己資金に余裕がある方は「外枠方式」を選んだほうがお得になります。

3.住宅ローンの費用の相場

あなたが住宅ローンを借りる時に支払う費用は金融機関によって異なります。
そのため、返済期間や金利から自身の返済プランに合う最適な銀行を選ぶことが重要です。
その費用の中の保証料の費用の相場について解説していきます。

3-1.保証料の計算方法

保証料の計算方法は、保証会社や借入期間、利率によって異なります。
ここでは、一般的な計算方法を解説します。

3-1-1.外枠方式

外枠方式で支払う保証料は、借入額に銀行所定の利率を掛けて計算します。
一般的な計算式は以下の通りです。

借入金額 × 銀行所定の利率 = 保証料

たとえば住宅ローンの借入額を2000万円として、銀行所定の利率を2.061%とすると保証料は以下の通りです。

2000万円 × 2.061% = 41万2200円

また、みずほ銀行の住宅ローン保証料は以下のように定められています。

返済期間 元利均等返済 元金均等返済
10年 85,440円~299,090円 76,060円~266,330円
20年 148,340円~519,280円 122,770円~429,670円
30年 191,370円~669,820円 152,750円~534,600円

元金均等返済のほうが保証料が安くなる傾向にあり、返済期間が短いほど保証料は少なくなります。

参考元:「みずほ住宅ローン商品概要

3-1-2.内枠方式

内枠方式を選択すると、住宅ローンの金利に0.2%を上乗せして、分割で月々の支払いを行うことになります。つまり、0.2%を上乗せ金利した返済総額から、元の返済総額を引くことで保証料を求めることが可能です。
計算式で表すと以下の通りです。

0.2%を上乗せ金利した返済総額ー元の金利で計算した返済総額 = 保証料

保証料は適用される利率や、返済期間によって金額が変わるため、計算には注意が必要です。保証料の計算は、基本的に各金融機関のシミュレーターを使用すると、わかりやすくておすすめです。

3-2.費用の相場を比較

保証料は金融機関によって差が生じるため、各銀行のシミュレーターを使用しないと実際の金額はイメージしにくいものです。
代表的な銀行の住宅ローンを例として、費用の相場を比較していきましょう。

3-2-1.一括前払いの場合 <借入額3,000万円、返済期間35年の場合>

●三菱東京UFJ
金利が0.525%の場合、保証料は61万8300円です。
毎月の返済額は約7万8千円かかります。

■三菱UFJ銀行:新規お借り入れシミュレーション

●みずほ銀行
金利が0.525%の場合、保証料は61万8330円です。
毎月の返済額は約7万8千円かかります。

■みずほ銀行:ネット住宅ローン返済額シミュレーション

●三井住友銀行
金利が1番低い場合、保証料は48万9870円です。
毎月の返済額は約12万円かかります。

※三井住友銀行は、所定の保証料が定められているため、以下の計算式により保証料の金額が出されます。
16,329円(融資期間35年で100万円あたりの保証料)× 30 = 489,870円

■三井住友:住宅ローン 返済額シミュレーション

●横浜銀行
金利が1.8%の場合、保証料は62万430円です。
毎月の返済額は約9万6千円かかります。

■横浜銀行:住宅ローン ご返済シミュレーション

3-2-2.分割支払いの場合 <借入額4,000万円、返済期間35年の場合>

●三菱東京UFJ
保証料は通常の0.2%を上乗せした金額から求めることができます。
通常の利率を0.525%とした場合、保証料は約150万5千円となります。

※(計算例)
46,428,350(上乗せ返済総額)- 44,923,070(元の返済総額)= 1,505,280

0.2%を上乗した金利が0.725%となり、毎月の返済額は約10万8千円かかります。

■三菱UFJ銀行:新規お借り入れシミュレーション

●みずほ銀行
通常の利率を0.625%とした場合、保証料は約152万円となります。

※(計算例)
46,065,180(上乗せ返済総額)- 44,544,360(元の返済総額)= 1,520,820

0.2%を上乗した金利が0.825%となり、毎月の返済額は約11万かかります。

■みずほ銀行:ネット住宅ローン返済額シミュレーション

●三井住友銀行
通常の利率を1.79%とした場合、保証料は約171万円となります。

※(計算例)
55,565,580(上乗せされた返済総額)- 53,858,700(元の返済総額)= 1,706,880円

金利が1.99%で元利均等返済の場合、毎月の返済額は約13万2千円です。

■三井住友:住宅ローン 返済額シミュレーション

●横浜銀行
通常の利率を1.8%とした場合、保証料は約171万円となります。

※(計算例)
55,652,100(上乗せされた返済総額)- 53,943,120(元の返済総額)= 1,708,980

金利が2%の場合、毎月の返済額は約13万2千円です。

■横浜銀行:住宅ローン ご返済シミュレーション

4.保証料が返金される仕組みについて

借主が住宅ローンの保証料を一括で支払った場合、繰上返済をして借入期間を短くすることで、保証料が一部返金されるケースがあります。

これは「借入期間が予定していた時期より早く完済することで、その分の期間の保証が必要なくなるため、保証料が返金される」という仕組みです。金融機関や保証会社によって金額は異なるので、気になる方は各会社に問い合わせを行いましょう。

4-1.繰り上げ返済は2種類

住宅ローンを繰上返済する方法には2種類あります。

4-1-1.期間短縮型

毎月の返済額を変えずに、ローンの返済期間を短くできるのが「期間短縮型」の繰上返済です。借主が返済する利息が減り、借入時に決めた返済期間が短くなるのがメリットです。

住宅ローンの総返済額を減らしたり、借金の早期返済を考えている人に最適な返済方法といえます。保証料の返金を検討している方は「期間短縮型」で繰上返済を行いましょう。

4-1-2.返済額軽減型

毎月の返済額を減らすために役立つのが「返済額軽減型」の繰上返済です。生活費の負担を減らしたい人におすすめですが、返済期間が変わらないため保証料が戻ってくることはありません。

保証料の返金を考えている方は「返済額軽減型」の繰上返済は適しません。

4-2.お金が戻ってくる時期

住宅ローンの繰上返済により完済した場合、一部の保証料は完済日から1ヵ月以内に借入時の口座に振り込まれます。地方銀行では、返金に2ヵ月ほどかかる機関もあるため、事前に銀行の担当者に確認しておくのがおすすめです。

5.「保証料なし」の銀行も存在する

住信SBIネット銀行や新生銀行、楽天銀行といった一部のネット銀行やフラット35では保証料を支払うことなく、住宅ローンを借りることも可能です。

5-1.「保証料なし」のメリット

メガバンクや地方銀行といった金融機関とは違い、高額な保証料を支払う必要がないため、諸費用が減るのがメリットです。特に内枠方式で長期的なローン返済を考えている人には、保証料のない住宅ローンを選択すると返済総額が安くなる可能性があります。

5-2.「保証料なし」のデメリット

高額な保証料の支払いがない代わりに、デメリットが2つ存在します。

保証料がないということは、金融機関にとって貸し倒れのリスクを背負うことになります。
そのためローンを確実に返済してもらうためにも、融資先の年収や信頼など審査基準が厳しくなる傾向にあります。

また、保証料がない代わりに事務手数料が割高になることもデメリットです。
事務手数料は早期返済をしても返金されないため、ボーナスなどで繰上返済を考えている人には適しません。

保証料が0円でもコスパが良いとは限らないので注意が必要です。

自分の返済プランに沿った住宅ローンを選ぶことが大切

保証料には一括支払いと分割支払いの2種類があり、返済期間や返済プランによって最適な支払い方法は異なります。「期間短縮型」の繰上返済を検討している方は、保証料を一括で支払うことがマストとなるため注意しましょう。

さまざまな金融機関や保証会社を比較し、融資額やライフプランなどの条件から、自身に合った住宅ローンを選ぶことが大切です。

住宅ローン破綻をしないよう、無理のない返済プランを立ててくださいね。

まとめ

  • 住宅ローンの保証料には「一括支払い」と「分割支払い」の支払い方法がある
  • 一括支払いで早期返済すれば、保証料が一部返金される場合がある
  • 保証料がない住宅ローンにはデメリットがあるので注意が必要
  • 自身の返済プランに最適な銀行を選ぶことが重要