建売住宅の値引き交渉に成功するコツ5つと絶好のタイミングを紹介!

建売住宅を含む物件の購入は高額な買い物のため、少しでも安く購入したいと考えるのは当然のことです。

そこで重要となるのが「値引き交渉」です。

しかし、一般的に住宅購入の機会は一生に1、2回。
値引き交渉のコツを知っている人は少ないでしょう。

そのような人のために、建売住宅の値引き交渉に成功するコツとタイミングについて、詳しく解説していきます。

1.値引き交渉を行う相手する人

建売住宅の取引形態は3つあり、それぞれ値引き交渉をする担当者(相手)が違います。

値引き交渉担当者

取引形態

値引き交渉を行う相手

仲介

仲介業者

代理

買主

直接販売

買主

1-1.不動産仲介業者が入っている場合は「営業マン」

直接販売ではなく不動産仲介業者が間に入っている場合、買主は売主と直接値引き交渉はできません。買主は不動産仲介業者の営業マンに自分の購入希望価格を伝え、交渉してもらう形になります。

値引き交渉に不慣れな買主(あなた)に代わり、プロの営業マンが売主に交渉してもらえるのは大きなメリットです。味方につければ交渉がスムーズに進むことが期待できます。

一方、の注意しておきたい点デメリットといえば、仲介手数料がかかることです。また、仲介業者が今後もお付き合いのある売主の顔を伺っている場合もあるため、全面的に味方であると考えてしまうのも危険なところです。

1-2.売主分譲会社から直接購入している場合は「買主」

年間販売戸数が千棟規模であるパワービルダーの多くは、自社の営業マンによる直接販売をしていません。販売や手続きを不動産仲介業者に委託し、自分たちは開発施工に集中するという合理化によってコストを削減しているわけです。

一方、大手の住宅メーカーの建売住宅は、住宅メーカー自体が直接販売しているケースが多い傾向にあります。このように売主が直接販売している場合、値引き交渉は買主であるあなたがしなくてはなりません。

メリットは、仲介手数料が不要なことです。

仲介手数料は【物件価格×3%+6万円+消費税】で計算できます。

例えば販売価格が3,000万円の場合、約103万円もの仲介手数料を払わなくてはなりませんが、これが丸々不要になるわけです。

デメリットとしては、「買主が直接交渉を行うことで、相談できる仲介業者がいないので、交渉が不利になる可能性がある」ということでしょう。

売主はプロですが買主はいわば素人です。

建築や不動産の知識が圧倒的に少ないため、自然と売主主導で交渉が進んでしまう恐れがあります。

2.値引き交渉の限界はいくら?

住宅の購入価格は大きいので、できるだけ値引きをしてもらいたいのが買主の本音です。

しかし、分譲住宅購入において、値引きはしてもらえるものなのでしょうか。

答えは「Yes」です。

もちろん条件がよく値下げが一切されない物件もありますが、通常値引きは可能です。

次に、実際にどのくらいの金額なら、値引き交渉が可能なのかを解説していきます。

2-1.「100万」と考えるのが理想

結論からいうと、値引きの上限は「100万円」がひとつの基準です。完成後ある程度期間が経ってもなかなか売れない物件は、100万円以上の値引きも期待できますが、通常は100万円未満が現実的な数字と考えられています。

住宅販売の場合、10万円単位は端数という扱いをされます。仮に表示価格が3,180万円であれば、キリよく端数の80万円を値引きしてもらえないかという交渉は、案外通りやすい希望です。

2-2.「300万」の値引き交渉は厳しい

端数の値引きでは大して変わらない、せめて300万円くらい安くなれば支払いが楽になるのにと考える人は多いでしょう。

しかし実際のところ、300万円を超える大きな値引きの可能性は、ほぼ不可能と考えておいた方がよさそうです。

新築住宅で長期間売れ残っている場合は、大幅な値引きもあり得ますが、その物件には何か売れない理由があるはずです。
300万円の値引きで、割に合う条件なのかも考えなくてはなりません。

それよりは値引き以外の方法と組み合わせて、支出総額を減らす方が得策です。

その方法は2つあります。

①仲介手数料を減らす
②住宅ローン諸費用を見直す

2-2-1.①仲介手数料を減らす

建売住宅を購入する場合、仲介業者を介して購入するか、売主(ハウスメーカーなど)から直接購入する形になります。

仲介業者とは売主から依頼を受けた不動産業者が、売主から手数料をもらうことで広告掲載などをして買い手を探します。

そして、買主が決まって契約となれば、買主からも仲介手数料を徴収する仕組みです。

売主は買い手を探すために、自身でも広告活動をします。

不動産サイトでは「売主・代理」という言葉を目にすることがありますが、これこそ、売主自身が広告に掲載して買い手を探している証です。

売主から直接購入すると、買主は仲介手数料を支払う必要がありません。

仲介業者を通すと発生する仲介手数料は、物件価格の約3%程が相場となっています。

以下のような計算で、仲介手数料のおおよその値段を割り出すことができます。

物件価格×3%+6万円+消費税

■3000万円の物件を購入する場合

3000万円×3%+6万円+消費税=約103万円

前述のとおり、売主から直接購入する場合は、この手数料が必要ないので「約103万円」もの節約を実現します。

2-2-2.②住宅ローン諸費用を見直す

住宅ローンを借りる場合は、保証料や手数料といった諸費用がかかりますが、ローンを組む金融機関によってその金額を大幅に減らすことが可能です。

住宅価格3,000万円の場合

三井住友住宅ローン

新生銀行住宅ローン

保証料

618,600円〜

0円

手数料

32,400円

54,000円

合計

754,100円

54,000円

新生銀行に変えるだけで約60万円削減できる

※参考元:三井住友銀行住宅ローン新生銀行パワースマート住宅ローン

純粋な値引きは端数切りが現実的とお伝えしました。

しかし、仲介手数料と諸費用を160万円ほど削減した状況で、仮に端数として40万円の値引きが交渉が通れば、合計で200万円の値引きが実現したことになります。

このように、仲介手数料と住宅ローン諸費用の削減に注力するのも、賢い方法といえます。

3.建売住宅の値引き交渉する絶好のタイミング

建売住宅の値引き交渉において、 「交渉のタイミング」も重要なポイントです。そのタイミングによって値引きのしやすさも変化するので、しっかり押さえておきましょう。

3-1.値引き交渉は契約前

値引き交渉をする場合、「契約前に交渉する」ということが大前提です。契約時に値引きを要求したら、売主との関係が悪化することがあります。

契約書にサインをするということは 「金額を含め契約に同意する」ということになるため、それをいきなり覆そうとする行為は控えるのが賢明です。

値引き交渉は、契約前に希望金額を書き入れた不動産購入申込書を提出して、「この金額であれば間違いなく買います」という意思を見せることが重要です。

3-2.会社の決算期

日本の会社は3月決算が多いのですが、販売会社の決算月を把握しておくと交渉が有利になります。決算が近くなると決算前に売買契約を完了させて、今期の売り上げに計上したいという思惑が働くからです。

また、月単位でも同様の傾向が見られます。営業マンには月単位での売り上げノルマの設定があるため、月末ギリギリで契約が成立すると多少値引き交渉にも有利に働く可能性が高まります。

3-3.価格改定される

売主の事業計画的側面から、価格を下げて早期完売を目指すことがよくあります。特にパワービルダーの場合は、販売前・完成時・完成後・数ヶ月経過などの節目で、価格改定をするのが一般的です。

時間が経つほど自動的に値引きされていきますので、売れずに希望物件が残っていれば非常にラッキーです。

また、価格改定が行われる際に、値下げ分のうちいくらかを担当者の裁量分として確保してある場合があります。その場合、担当者との交渉次第でさらに値下がりする可能性があるため、担当営業マンとの関係作りも大切です。

3-4.完成してから1年経つ物件

建物が完成から1年経過しているかどうかで、価格は大きく変動します。その理由は、完成後1年が経過すると、誰も住んでいなくても「住宅の品質確保の促進等に関する法律」によって 「中古住宅」 と見なされてしまうからです。

このように中古住宅になると、買主にとってさまざまなリスクが発生します。

3-4-1.建物の価値が下がる

人が住んでいなくても1年経過すれば、単純に減価償却という形で約65万円以上、建物の価値が下がることになります。(販売価格3,000万円の場合)
※参考元:三井不動産リアルティ 減価償却費の計算方法

3-4-2.瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)がなくなる

新築住宅を建築する業者は、構造上重要な箇所に不具合があった場合、引き渡し日から10年間は保証をしなければならないと「住宅の品質確保の促進等に関する法律」によって定められています。

この法律によって買主は安心して住宅を購入できるわけですが、実は中古住宅ではこの瑕疵担保責任の期間が著しく短くなります。

明確な期間の決まりはなく、まったくない場合もあれば、長くても3ヶ月程度が一般的です。(売主が不動産業者の場合は2年間瑕疵担保責任が発生)

3-4-3.税金面で不利益が生じる

家や土地を所有していると毎年固定資産税が発生します。
新築の場合、2020年3月31日までの新築で条件を満たしている物件は、3年間または5年間にわたり固定資産税が1/2になるという減税措置があります。
1年経過すればその分、軽減期間が短くなるので住宅の価値が下がります。

上記の理由から価値が下がって買い叩かれる前に、ある程度値下げをしても1年以内に売ってしまいたいのが住宅会社の本音です。

3-4-4.完成してから半年は基本的に難しい

不動産会社側からすると、住宅が完成してから最初の山場が1ヶ月です。そこで売れるのが理想ですが、売れ残ってしまえば、次に3ヶ月、半年後、1年後という流れで販売計画を見直していきます。

大きな値下げが見込めるのは、中古住宅扱いになる1年後というデットラインを意識しだす半年以降からです。反対にいうと、基本的に完成から半年は大幅な値下げを期待するのは難しいと考えておいた方がよいでしょう。

4.建売住宅で値引き交渉を成功させるコツ5つ

値引き交渉は売主との駆け引きですから、相手が交渉に「YES」と言いやすい状況を作る必要があります。そのためのコツを5つ解説していきます。

4-1.地域の価格相場を知る

完成物件がある地域の価格相場を把握しておくことは、とても重要なことです。
仮に相場よりも価格が高い場合は売ることが難しいため、相場の金額まで値下げ要求をしやすい状態です。

相場を調べるときは、大きさ・間取り・土地面積・建材や設備のグレード、周辺環境など、できるだけ同じ条件で比較する必要があります。比較物件が少ない場合は、隣の市区町村、もしくは他県にまで対象エリアを拡大する必要があるかもしれません。

4-2.「値引き交渉」のみを行う

よく値引きの代わりにオプションで食洗機をつけてもらうとか、仕様のグレードアップを要求する人がいますが、これはあまり得策ではありません。

それは建売住宅を安く提供できる理由が、徹底的な効率化と大量仕入れによる仕入れ価格の削減だからです。

決まった仕様以外の無償での変更や追加は、嫌がられる可能性が極めて高くなります。オプション要求の方がすんなり通る住宅メーカーもありますが、この辺りは交渉時に探り出すしかありません。

いずれにしても相手との関係性が悪化しては値引き交渉どころではありません。基本的には値引きに絞って交渉を行うのがおすすめです。

4-3.購入する姿勢をしっかりみせる

値引き交渉の1番のポイントは「この価格になるならすぐに買います」という姿勢を示すことです。

売主が1番懸念していることがドタキャンです。売主側はできれば早く資金を回収したいと考えるので、買うかどうかはっきりしない人は相手にされないと肝に命じておきましょう。

4-4.はじめは希望金額より高い金額を提示する

値引き交渉では、最初から正直に希望額を提示すると不利になることが多いです。

100万円以内を実際の落とし所とするならば、最初は100万円ではなく、130万円など希望額より高めに提示するのが有効です。

断られた後に「では100万円ではどうでしょうか」と、妥協した姿勢を見せることで相手からOKが出やすくなります。

かといってあまり強気な値引き交渉は、最初からまったく相手にされません。大手販売会社の営業担当者には、通常値引きの決裁権がありません。稟議書を回して上司から決済をもらわなくてはならないのです。

その稟議が通りやすい値引きの基準が、一般的に100万円以下といわれています。できれば端数である90万円以下だと、値引きの可能性はさらに高くなるでしょう。

4-5.最後の売れ残り1件を狙う

何区画かまとめて分譲されている場合、そのうちのひとつが最後まで売れ残っていたら、大きく値引きをしてもらえるチャンスです。

完成までに売れなければ、価格を下げて販売する傾向にあるので、残ってさえいれば大きな値引きが期待できます。

値引きができない物件がある!

値引き交渉において1番重要なことは、「条件が通れば必ずその物件を購入するという意思を明確に示す」ことです。

もちろん、いきなり300万円以上といった常識外れな要求をしてはいけません。
100万円以下を目安に交渉するのがおすすめです。

ただし、条件がよく完成前から問い合わせが多数ある物件など、値引きが期待できない物件があります。

売主もできるだけ高く売りたいし、なるべく早く資金を回収したいと思っていることを覚えておきましょう。支払いを急ぐなど、相手がOKを出しやすい提案をすることが、値引きを成功させるポイントです。

まとめ

  • 値引きをする人は、仲介は「営業マン」、直接販売は「買主」
  • 値引き額の上限は100万円程度が目安
  • 300万円以上の値引きは極めて難しい
  • 値引き交渉のタイミングは「契約前」「決算期」「価格改定時」「完成後1年経過」
  • 値引き交渉を成功させる最大のコツは、購入する姿勢をしっかり見せること